研究成果

学会

媒体の種類:学術論文
掲載紙/掲載誌/掲載メディア:Advanced Science

著者:Shan Gao, Yutaka Miura, Akira Sumiyoshi, Satoshi Ohno, Keisuke Ogata, Takahiro Nomoto, Makoto Matsui, Yuto Honda, Minoru Suzuki, Megumi Iiyama, Kensuke Osada, Ichio Aoki and Nobuhiro Nishiyama

がんのイメージングと治療のための自己折りたたみ高分子薬物キャリア

ナノサイズの造影剤(NCA)は、磁気共鳴画像法(MRI)において非常に特異的な腫瘍のコントラスト強調の可能性を秘めています。しかし、単一のナノキャリアにロードされる造影剤の量や予想される弛緩効果を考慮すると、現在の分子設計アプローチは限界に達しています。本研究では、NCAの弛緩を増強する新しい分子メカニズムを紹介し、実証しました。NCAの形成は、水中で系統的に配置された親水性および疎水性のセグメントを持つ単一のポリマー鎖の分子内自己折り畳みによって駆動されます。この自己折り畳み分子設計を利用することで、ガドリニウム錯体の最小限のロードで弛緩値を高めることができ、鮮明な腫瘍画像が可能になります。さらに、このNCAは腫瘍組織に選択的に蓄積され、ガドリニウム中性子捕捉療法を通じて効果的な抗腫瘍効果を提供することが明らかになりました。この自己折り畳み分子設計の有効性と多様性は、がん診断および治療に対する期待を強調しています。

 

http://doi.org/10.1002/advs.202304171

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